PCレシオが相場の過熱を示唆!年末年始は株安に要注意か? 2019/12/13



eワラントHPで公開しているプット・コールレシオは、日本株または日本の株価指数を対象とするeワラントの取引のうちプット型(相場下落時に利益を狙うタイプ)とコール型(相場上昇時に利益を狙うタイプ)のどちらが多く売買されているかを示す指標で、プットの売買代金をコールの売買代金で割った比率として計算されています。そのため、コールが多く売買されていればプット・コールレシオは低下し、逆にプットが多く売買されていればプット・コールレシオは上昇します。

eワラント証券のプット・コールレシオ
https://www.ewarrant.co.jp/tools/put-call-ratio/

その特性から、プット・コールレシオが上昇する(=プットの取引が増える)と弱気な投資家が増えてきたとされ(下落局面)、プットコールレシオが下落する(=コールの取引が増える)と強気な投資家が増えてきた(上昇局面)と見ることができます。この数値を下回ったら、この数値を上回ったらという具体的な判断基準はありませんが、以下のポイントが参考になるでしょう。

  • 相場の高値圏では、プット・コールレシオは低くなる傾向がある
  • 相場の底では、プット・コールレシオは急上昇し、鋭いピークを形成する傾向がある
  • 相場の転換点は、プット・コールレシオが反対に動き始めた近辺になることが多い

プット・コールレシオを投資に活かすのであれば、逆張り指標として使うことができるかもしれません。具体的には、以下のような投資戦略が考えられます。

  • プット・コールレシオが急上昇し、ピークをつけた ⇒ 相場の底値圏と判断し、日本株相場の反発を見込んでコールを購入する。
  • プット・コールレシオが低い状況が続いている ⇒ 相場は過度に楽観的と判断し、数日~数週間中の下落に備えて、権利行使価格の低いプットを購入しておく。現物株を保有している場合には、手仕舞い売りをする又は当該株式や日経平均を対象とするプットを購入し株価の下落に保険を掛ける。

米中通商合意への期待感や世界的な金融緩和の影響で直近の日本株市場は高値圏にありますが、それに伴いプット・コールレシオは12月9日の取引終了時点でプット・コールレシオは0.14とやや低い値を記録し、その後も0.2を下回る低い水準を推移しています。過去の傾向と同様の現象が今回も起こると考えるなら、年末~年始にかけて日本株市場で大きな調整があるかしれません。プットで相場の下落に備えておくことを検討してみてもよいでしょう。

(eワラント証券)
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