覚えておきたいeワラント用語②「ワラントレバレッジ」 2020/07/03



前回に引き続きeワラント独自の用語について解説いたします。今回は「ワラントレバレッジ(実効ギアリング)」について解説いたします。

「レバレッジ」とは「てこ(レバー)の原理」のことです。ワラントレバレッジは、eワラントに投資した場合に、対象原資産そのものへの投資に対して概ね何倍のリスクを取っているかを見る指標で、eワラントの価格変動リスクを知る一つの目安として利用されます(証券会社によっては「実効ギアリング」と表記される場合もあります)。一般にワラントレバレッジの値が高ければ高いほど、価格変動リスクが高いと考えられます。

例えば、A株を対象としたコール型eワラントのワラントレバレッジが10倍だったとすると、A株が1%変動した場合、そのコール型eワラントは1%×10の約10%の変動をすると考えられます。

ただし、ワラントレバレッジは、時間的価値の減少、対象原資産の価格が大きく変動した場合のデルタの変化、ボラティリティ(対象原資産の価格変動の度合い)の変化、売買スプレッド(販売価格と買取価格の差)などを考慮したものではありません。このため、極めて短い時間におけるeワラントの価格変動の目安として利用するとよいでしょう。

なお、信用取引やFXでレバレッジというと、証拠金を担保に資金を借入れ、その何倍もの取引を行うことを表します。そのため、相場が想定外の値動きをし、差し入れた金額が証拠金の維持率を下回ると追加で証拠金を差し入れる必要があります(追証)。eワラントは証拠金取引ではないため、どんなにレバレッジの高い銘柄でも追証が発生する可能性はありません。ただし、投資元本が0になる可能性がある点には注意が必要です。

(eワラント証券)
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