覚えておきたいeワラント用語①「1ワラント当たり原資産数」 2020/06/26



eワラントのお取引を始めると、避けては通ることができないものの1つにeワラント独自の用語があります。聞きなれない用語に戸惑われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いったん理解してしまえば大したことのないものばかりです。今回はeワラント用語の「1ワラント当たり原資産数」について解説いたします。

eワラント用語集(https://www.ewarrant.co.jp/faq/?#f7)を見ると、「1ワラント当たり原資産数はeワラントがどれだけの原資産を対象としているかを表しています。例えば1ワラント当たり原資産数が0.01の場合、100ワラントが1原資産相当になります…」とあり何だか難しそうですが、「1ワラント当たり原資産数」は簡単に言ってしまえばeワラントを小口化するための数値のことです。

例えば、A株を対象としたeワラントの「1ワラント当たり原資産数」が1のとき、A株が11,500円のとき、A株のコールが権利行使価格10,000円だとすると、権利行使価格との差は1,500円(=11,500円−10,000円)ですが、これに売買単位の1,000ワラントを掛けた150万円が最低限必要な投資金額になります。個人投資家にはなかなか投資しづらい金額ではないでしょうか。そこで小口化のために「1ワラント当たり原資産数」を0.005とすると、差の1,500円×0.005 =7.5円となり、売買単位の1,000ワラントを掛けた7,500円が最低限必要な投資金額となります(実際はこの差額分に時間的価値(ワラントの満期までの間に対象原資産の価格が動いて差額が大きくなるかもしれないという期待値を価格に換算したもの)が加わってeワラントの取引価格になります)。

「1ワラント当たり原資産数」はeワラントの各原資産ごとに設定されている値で、お客様側で設定したり、選んだりすることはできませんが、1,000ワラント当たり概ね数千円~数万円程度で売買ができるように設定されています。

なお、「1ワラント当たり原資産数」は株式分割等で調整されることがあります。例えば、上記のA株が1株を2株にする分割があるとすると、株価は理論的には半分の5,750円になりますが、eワラントの条件もあわせて変更され、権利行使価格は半分の5,000円に、「1ワラント当たり原資産数」は倍の0.01となります。従って、このeワラントの取引に必要な金額は(5,750−5,000)×0.01=7.5円と株式分割前と同じ条件になります。

(eワラント証券)
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