価格が極端に低い銘柄は選んではいけない 2014/06/16



相場も好転してきたので、短期的に大きな値動きが期待できるeワラントの利用をお考えの方もいらっしゃるでしょう。現物株投資の場合、出遅れ感のある割安な銘柄を見つけて投資するという手法を採られている方もいらっしゃるかもしれませんが、eワラントの場合は注意が必要です。

対象原資産が異なる場合、例えば「A社株式よりB社株式の方が割安だからB社株式のコールを買う」というのは問題ありませんが、対象原資産が同じ場合、例えば「日経平均のコールでも○回より□回の方が価格が低い。割安だな、こっちにしよう」とうのは危険です。

eワラントの価格は満期日に受取ることができる金額を残存日数で割り引いたものと考えることができます。eワラントの現値が高いということは満期日に受取る金額の期待値が高いということで、逆に現値が低いということは満期日に受取る金額の期待値が低いもしくはゼロということです。

極端に価格が低い銘柄には注意が必要です。価格が低い理由としては、例えば、権利行使価格が現在の対象原資産の価格から離れていて、満期日までの残存日数が少ないことなどが挙げられます。さらに、一般的に価格が低い銘柄は対象原資産の価格変動に対する感応度(デルタ)が低くなる傾向があります。感応度(デルタ)が低いというのは、対象原資産が変動してもeワラントの価格が反応しにくいので、このような銘柄は投資に適さないといえるでしょう。

このように、eワラントの場合は対象原資産が同じ場合の価格の高低は期待値の高低を示しており、同じ対象原資産でも価格が低い銘柄は期待値の低く、リスクの高い銘柄です。目安として単価が3円を下回っている場合は注意が必要でしょう。なお、レバレッジトラッカーの場合、価格が低い銘柄ほど自動ロスカットの可能性(買取価格が1円を下回った場合に発動)が高まりますのでこの点にも注意が必要です。

(eワラント証券)
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