eワラント用語解説「権利行使価格」 2019/05/14



前回に引き続きeワラント独自の用語について解説いたします。今回は「権利行使価格」について解説いたします。

eワラントは対象となっている相場(対象原資産)の水準に応じて、満期日に受取金が発生する場合があります。「権利行使価格」はその受取金が発生するか、発生する場合には受取金がいくらになるかの基準を表します。コール型(プット型)eワラントの場合、満期日において、対象原資産の価格が権利行使価格を上回っていれば(下回っていれば)、その差額に1ワラント当たり原資産数と保有数量をかけた金額を受け取ることができます。逆に、対象原資産の価格が権利行使価格以下であれば(以上であれば)、受取金は発生せず、投資元本全てを失うことになります。

例えば、対象原資産の上昇を予想する場合、既に対象原資産の価格が権利行使価格を大きく超えているコールであれば、対象原資産が予想に反して大きく下落しない限りは満期日に受取金が発生することになりますので、相対的にはリスクが低い銘柄と言えるでしょう。ただし、そのような銘柄は相対的にワラントレバレッジは低く、例えば数倍などの大きな値上がりは期待しにくいという点もあります。

権利行使価格が対象原資産価格と近い水準にあるコールは、満期日に受取金が発生するかどうか、投資元本の全てを失うかはおよそ五分五分となりますので、ややリスクは高い銘柄といえそうです。ただ、このような銘柄は満期直前に価格が大きく変動するという特性があり、原資産の変動をうまく予想することができれば大きなリターンを得られる可能性があると言えます。

一方、対象原資産の価格が権利行使価格を下回っているコールは、対象原資産の価格が大きく上昇しない限り投資元本の全てを失ってしまうハイリスク銘柄と言えます。ただし、このような銘柄は対象原資産の価格が大きく上昇し、権利行使価格を超えるまたは近づくと、価値が何倍・何十倍となることもあり、相対的にハイリスク・ハイリターン銘柄と言えそうです。

権利行使価格は投資するeワラント銘柄を選ぶ上で特に重要な要素の1つです。上記のような特性は覚えておくとよいでしょう。

(eワラント証券)
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