eワラント投資の基礎⑤イベント時のハイリスク・ハイリターン戦略 2020/05/29



「eワラントの取引をしてみたいけれど、どんな銘柄を選べばいいかわからない」という方向けに、今週から数週間にわたって銘柄選びの基本的な考え方及び銘柄選びの参考となるページやツールについてご紹介しています。

今回は前々回ご紹介したeワラント投資に有利なタイミングのうち、「2.相場の急変が予想されるイベント時」において、銘柄選びの考え方や投資手法についてご紹介いたします。

相場に強いトレンドが発生しているときは方向感を予想しやすいですが、アベノミクス初期やトランプラリー時のような強い相場はなかなかやってくるものではありません。そこで、大きく動く可能性のあるイベント時に、短期間に絞ってeワラントで投資を行うというのが本戦略のポイントです。

このようなイベントは結果やその後市場がどのような反応を示すかを事前に予想することは難しいですが、予想が的中すればレバレッジ効果のあるeワラントを用いることで大きなリターンを得られる可能性があります。一方、予想が外れてしまった場合でも、eワラントは損失が投資元本までに限定されているので、追証を請求されるリスクはありません(投資元本がゼロになってしまう可能性はあります)。

具体的には、イベント前日または当日のイベント開始前までにeワラントを買い付け、イベント後に(結果問わず)売却するという戦略です。マクロイベントとしては、選挙や国際会議のほか、経済指標の発表(政策金利、雇用統計等)などもイベントとして活用することがあります。個別株であれば、決算発表も一種のイベントとみなすことができるでしょう。このようなイベントは事前に日程が発表されているものも多数ありますのでチェックしておくと良いでしょう。

イベント後に対象原資産(株価や株価指数、為替相場など)が短期的に上昇すると考えるのであれば、権利行使価格が相場水準と同程度または相場水準よりも少し高く、満期までの残存期間が短い(1ヵ月程度)のコール型eワラントを選ぶと良いでしょう。逆に、イベント後に対象原資産が短期的に下落すると考えるのであれば、権利行使価格が相場水準と同程度または相場水準よりも少し低く、満期までの残存期間が短い(1カ月程度)のプット型eワラントを選びます。

このようなeワラントは予想通り相場の急騰・急落があれば、価値が大きく上昇するという特徴があります。ただし、予想が外れた場合には大きく価値が下落する可能性があるほか、上昇・下落が小幅に留まった場合や売却までに相場がもとの水準まで戻ってきた場合でも時間経過による価格の下落(時間的価値の減少)の影響で損失が発生してしまう可能性があります。予想が的中した場合でも外れた場合でも、イベント後には早めに手仕舞い心がけたほうがよいでしょう。

(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。