- カイカ証券在籍のマーケット関係者がお届けする、旬な投資情報!マーケットと常に向き合っているプロならではの記事満載。
- eワラントデイリーウォッチでは、前営業日のeワラント、ニアピン、トラッカーの取引金額ランキングや、時間帯別の取引動向を公開しております。 また、原資産概況では国内株式市場、コモディティ相場、為替相場、米国株式市場等について簡潔にまとめられています。 他のeワラント投資家に人気のあった銘柄や、どの銘柄がどのタイミングで取引されていたのかがおおまかに把握できますので、eワラント取引の参考になるでしょう。
-
株式、為替、コモディティ相場のトレンドや、今後想定されるシナリオと投資戦略。eワラントはもちろん、他の金融商品を使った投資戦術など。
※eワラント証券株式会社は、当社カイカ証券株式会社の旧商号です。 - 参加費無料の各種セミナーを随時開催しています。eワラントが初めての方も、既にお取引中の方もぜひご参加ください。
過去のセミナーの模様や解説動画はオンラインで配信しています。
- eワラント初心者もフリークも必読。新商品や新サービスの情報、各種ランキング、さらには注目の銘柄まで、eワラント投資に役立つ情報が満載。eワラントメールマガジン(購読無料)はこちらから登録できます。
PCレシオが4000%越え!なぜこうなった? 2020/07/17
eワラントHPで公開しているプット・コールレシオ(https://www.ewarrant.co.jp/tools/put-call-ratio/)が、9日の取引終了後に1,183%という値をつけました。翌10日にはさらに上昇し、4,018%という値をつけました。プット・コールレシオは20%~50%程度を推移することが多いので4,000%越えという数値はかなり異常な値だったと言えそうです。では、なぜこのようなことが起こってしまったのでしょうか。
プット・コールレシオは日本株及び日本の株価指数を対象とするeワラントの取引のうちプット型(相場下落時に利益を狙うタイプ)とコール型(相場上昇時に利益を狙うタイプ)のどちらが多く売買されているかを示す指標で、プットの売買代金をコールの売買代金で割った比率として計算されています。具体的には以下の式で表されます。
【日本株及び日本の株価指数を対象とするプット型eワラントの売買代金】÷【日本株及び日本の株価指数を対象とするコール型eワラントの売買代金】(5日移動平均)
そのため、コールが多く売買されていればプット・コールレシオは低下し、逆にプットが多く売買されていればプット・コールレシオは上昇することになります。
本来、プット・コールレシオは「日本株」及び「日本の株価指数」を対象とするeワラントの売買代金をもとに計算されるため、例えば日経平均が下落基調(上昇基調)の中でも、逆行高(逆行安)となっている個別株もあることから、コールとプットの売買代金が分散する傾向にあります。しかしながら、現在eワラント証券でお取り扱い中の銘柄のうち、「日本株及び日本の株価指数を対象とするeワラント」という条件に該当するのは、日経平均を対象とするコール型及びプット型eワラントのみとなり、分散が効きにくい状況となっています。
さらに、7月以降、東京都内を中心に連日、多数の新型コロナウイルスの新規感染者が確認されているにもかかわらず、日経平均が現在まで堅調に推移していることから、短期的に大きな調整があるのではないかと警戒する投資家が増えていると推測され、プットの売買代金が増加しているのではないかと考えられます。
以上を考慮すると、今後もプット・コールレシオは上下に大きく振れる可能性が高いと考えられます。過去に本コラムでご紹介したような活用法が必ずしも有効でなくなる局面が来る可能性はありますが、なぜプット又はコールが買われているのか考える参考としてみるのもよいでしょう。
(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。