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PCレシオが3年半ぶりの高水準 2020/03/06
eワラントHPで公開しているプット・コールレシオは、日本株または日本の株価指数を対象とするeワラントの取引のうちプット型(相場下落時に利益を狙うタイプ)とコール型(相場上昇時に利益を狙うタイプ)のどちらが多く売買されているかを示す指標で、プットの売買代金をコールの売買代金で割った比率として計算されています。そのため、コールが多く売買されていればプット・コールレシオは低下し、逆にプットが多く売買されていればプット・コールレシオは上昇します。
eワラント証券のプット・コールレシオ
https://www.ewarrant.co.jp/tools/put-call-ratio/
その特性から、プット・コールレシオが上昇する(=プットの取引が増える)と弱気な投資家が増えてきたとされ(下落局面)、プットコールレシオが下落する(=コールの取引が増える)と強気な投資家が増えてきた(上昇局面)と見ることができます。この数値を下回ったら、この数値を上回ったらという具体的な判断基準はありませんが、以下のポイントが参考になるでしょう。
- 相場の高値圏では、プット・コールレシオは低くなる傾向がある
- 相場の底では、プット・コールレシオは急上昇し、鋭いピークを形成する傾向がある
- 相場の転換点は、プット・コールレシオが反対に動き始めた近辺になることが多い
プット・コールレシオを投資に活かすのであれば、逆張り指標として使うことができるかもしれません。具体的には、以下のような投資戦略が考えられます。
- プット・コールレシオが急上昇し、ピークをつけた ⇒ 相場の底値圏と判断し、日本株相場の反発を見込んでコールを購入する
- プット・コールレシオが低い(例えば、0.1以下など)状況が続いている ⇒ 相場は過度に楽観的と判断し、数日~数週間中の下落に備えて、権利行使価格の低いプットを購入しておく。現物株を保有している場合には、手仕舞い売りをする又は当該株式や日経平均を対象とするプットを購入し株価の下落に保険を掛ける
現在のプット・コールレシオを見てみると、新型コロナウイルスの世界的拡大を受けた大荒れの相場が続く中で、3月4日の取引終了時点でプット・コールレシオは1.49と高値を記録しました。この水準というのは大統領選挙を直前に控えた2016年10月以来となる極めて高い状況です。言い換えると、コールの約1.5倍近くプットが売買されているということになりますので、eワラント投資家の視線はかなりネガティブに偏っているとも言えそうです。
前述の投資戦略に当てはめるなら、この先プット・コールレシオのピークアウトを確認したら、日本株が上昇に転じるかもしれないと見て、反発を見込んだコール買いをすることなどが考えられます。
(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。