高レバレッジ取引もeワラントで! 2018/05/08



 今回のお題は「為替eワラントで高レバレッジ取引」。eワラントのうち、25倍以上のレバレッジがある銘柄は、多くが為替のeワラントです。レバレッジが高い=危険といった発想もありますが、eワラントなら、必ずしもそうとは言い切れません。下記では、米ドルのドル高(コール型)eワラントの高レバレッジ銘柄リストを例に解説します。(数値はいずれも5月8日09:05時点のもの)

図1 レバレッジが25倍以上の米ドル ドル高(コール)型eワラント(銘柄検索方法(*1)は後述します)

図1

 上記は米ドルのみを対象としていますが、なかには30倍を超えるレバレッジの銘柄が存在することもあります。

【eワラントのレバレッジは固定ではありません】
いわゆるFX取引のレバレッジは、

  1. お客様が取引の前に設定(最大25倍)し、取引を開始。(証拠金を必ず差し入れなければなりません)
  2. 損益は、米ドル対円相場の値動きと事前に設定したレバレッジに対して常に正比例(直線的)。
    (例えば、ドル買いの場合は1円上昇で25円/ドルの利益・1円下落で25円/ドルの損失)
eワラントのレバレッジは、
  1. お客様が取引の前に決定するものではありません。(証拠金は無用です)
  2. 例えば今回の場合、米ドル対円相場(以下、「原資産」と言います)の価格や値動きなどから計算された結果です。
  3. 原資産のいどころによって、レバレッジ自体が変化するため、損益は直線的ではありません。

【eワラントの高いレバレッジには理由があります】
図2 図1のうち、赤枠の銘柄を例とします。

図2
  1. 高レバレッジのeワラントは、ほとんどが(必ずではない)販売価格の比較的低い銘柄となっています(販売価格・買取価格とも1ワラント当たりの表示)。
  2. 販売価格の比較的低い銘柄はまた、ほぼデルタ値(*2)(後述します)が低いことが特徴です。
  3. 低いデルタ値は、計算時点において(例えば購入時点))、原資産が、満期日に権利行使価格に達する可能性が低い=利益を得る確率が低いことを意味します。
  4. その一方で、低いデルタ値のコール型eワラント(上記リスト)でも、その後原資産が大きく上昇することで、eワラントの価格も大幅に上昇(高レバレッジを実現)し、高い利益を得られる可能性があります。(直近の市場でも約1ヶ月で104円台から110円台へ上昇しています)

図3 シミュレーション(試算)

図3

 図3は1ヵ月後に米ドル対円相場のみ5円上昇した場合(現状108.92→1ヵ月後113.92へ)のシミュレーション(試算)です。下記の通り、まとめてみました。

  購入時 試算結果(1ヵ月後・5円の円安)
コール型eワラントの価格 0.54円/ワラント 1.61円/ワラント(収益は198.15%)
コール型eワラントのデルタ値 0.17 0.49
コール型eワラントのレバレッジ 36.61倍 34.66倍(価格上昇によってレバレッジは低下)

ご注意:通常、高レバレッジを達成すると、その後に原資産がどんなに上昇しても、コール型eワラントの価格自体は上昇しますが、その価格の上昇(変化)率は緩やかなものに転じます。

 以上で為替のeワラント取引といわゆるFX取引との違いをお分かりいただけたのではないでしょうか?

eワラント いわゆるFX取引
レバレッジは市場が決定/証拠金無用 レバレッジはお客様が決定/証拠金の差し入れが必要
レバレッジ自体が変化/2次曲線的な損益 レバレッジの掛け目にしたがって、直線的な損益
レバレッジは商品の性質上、規制対象外 レバレッジは規制の対象

銘柄検索方法(*1):
高レバレッジの銘柄を検索するには

  1. eワラント証券ホームページ「銘柄検索」をクリック(https://www.ewarrant.co.jp/search/
図4
  1. 「条件設定」をクリックして抽出
    1. eワラントにチェックを入れる(今回は相場上昇を予想するので「コール」を選択。相場下落を予想するなら「プット」を選択。両方選択も可能。)
    2. お好みの原資産を選択(今回は為替・米ドル)
    3. チェックでお好みのワラントレバレッジを入力(今回は下限25倍、上限なし)
    4. 「検索」をクリック
図5
  1. 抽出後の銘柄リスト
図6

デルタ値(*2)

  1. 計算時点で、満期日に米ドル対円相場(原資産)が権利行使価格に達する可能性。コール型の場合は0から1、プット型の場合は-1から0の値になります。本文中の「デルタ値が低い」とはデルタ値の絶対値が低いことであり、デルタ値が0に近いことを言います。

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。