銘柄選びの手順⑥イベントで大変動を予測するなら 2018/10/02



 「eワラントの取引をしてみたいけれど、どんな銘柄を選べばいいかわからない」という方向けに、今週から数週間にわたって銘柄選びの基本的な考え方及び銘柄選びの参考となるページやツールについてご紹介しています。今回が最終回です。

 前回ご紹介したイベント時のハイリスク・ハイリターン戦略は予想が的中すれば大きなリターンが得られる可能性がありますが、イベントがどのような結果になるか、またそれを受けて市場がどのような反応を見せるかを事前に予想するのはプロでも困難が伴います。

 そのような場合はコールとプットを両建てすることで、方向性を問わず、相場が大きく変動することを収益機会として投資を行うことができます。

 具体的には、イベント前日または当日のイベント開始前までに、同一の原資産を対象とするコールとプットを両建てします。ポジションを組む際には、満期までの残存日数が等しく、権利行使価格が現在の対象原資産価格に“等しい”コールとプット又は権利行使価格が現在の相場水準から“同程度離れた” コールとプットを選び、コール・プットそれぞれのポジションが等金額となるように買い付けるのがポイントです。

 eワラントは損失が購入金額までに限定されている一方で、利益は無限大*となる可能性があります。そのため、コールとプットのうち、仮に一方が0となっても、他方が2倍以上に動けば値下がり部分を値上がり部分で相殺し、さらに利益が得られるという投資戦略です。実際には、満期まではeワラント価格が0となることはありませんので、一方が2倍に達せずとも、相場がどちらかに大きく動けば、合計で数%程度の利益を得られる可能性があります。
*プットの場合は原資産が0となった場合が理論上の上限となります。

 ただし、これは(上下問わず)相場が大きく動くことを収益機会とする投資戦略ですので、相場があまり動かなかった場合や、手仕舞い売りまでに相場が元の水準に戻ってしまった場合は損失が発生してしまう点にはご注意ください。また、利益が出なかったからといって放置しておくと、コール・プット双方が時間経過により価格が下落してしまいます。イベント通過後は結果問わず、一旦手仕舞いを検討してみると良いでしょう。

(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。