動き始めた為替相場にeワラント投資 2019/08/02



年始のフラッシュ・クラッシュ以降は値動きの乏しい展開が続いていた為替相場ですが、31日のトランプ大統領の発言を期に米ドル対円相場が2円近く円高に進み、一時106円台に突入するなど、ここへきて為替相場の値動きが大きくなってきました。本日8/2には米国の雇用統計の発表もありますし、月末には毎年恒例の金融当局者のシンポジウム(ジャクソンホール会議)も予定されていますので、さらに為替相場が大きく動くこともあるかもしれません。

本コラムをお読みの方の中にも外国為替証拠金(FX)取引を行われている方がいらっしゃるかもしれませんが、相場が大きく動くことが想定されるときには次の2点を十分に注意しておいたほうがよいでしょう。

① 追加証拠金(追証)の発生率の上昇
FXは初心者向けの投資として位置づける向きもありますが、証拠金取引であり、投資元本以上の損失と追証が発生するリスクをはらんだ金融商品であることを再認識すべきです。2015年1月のスイスフランショックの際には投資家の損失拡大を抑制するFX取引各社の強制ロスカット機能が発動せず、FX投資家のなかには甚大な損失をこうむった方もいらっしゃいました。

② 相場が一瞬急変しただけで清算される可能性
FX取引各社の強制ロスカット機能については、相場急変が一瞬であっても発動されるのが一般的です。FX投資家のなかには「寝ている間に相場が一瞬大きく動いて強制的にポジションが清算されてしまった。日本時間では相場が戻ったのに。」というご経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。

eワラントでも為替相場にレバレッジ投資ができます。eワラントを活用するメリットとして、eワラントは証拠金取引ではないことが挙げられます。つまり、強制的にポジションが清算されることもないですし、投資元本を超える損失が発生することもありません。最大損失は投資した元本までに限定されています。さらにeワラントは相場が大きく変動するときに大きな値動きが期待できますので、荒れ相場にこそ追証のないeワラント活用のチャンスと言えるでしょう。

ただし、追証や強制ロスカットがないというメリットがある一方で、eワラントのコールやプットの場合は時間経過によってeワラントの価値が目減りするというデメリットもあります。時間経過による目減りの影響を小さくしたいのであれば、コールの場合は権利行使価格が相場水準よりも低い(イン・ザ・マネー)銘柄、プットの場合は権利行使価格が相場水準よりも高い(イン・ザ・マネー)銘柄を選び、数日から数週間の短期投資に利用することで、時間経過による目減りを低減することができるでしょう。

(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。