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値動きが大きくなった株式相場にeワラント 2018/02/13
年初より上昇を続けていた日米の株式相場ですが、2月初旬の米長期金利上昇を受けて株価は急落、その後は値動きの大きな展開が続いています。eワラントは対象原資産の価格変動に応じて価値が変動する商品ですので、今後も日経平均やダウに値動きが出てくることを想定するのであれば、それらを対象としたeワラントを活用して収益をあげる機会とすることができるかもしれません。
しかし、同じ日経平均やダウを対象としたeワラントであっても、価格変動の度合いは権利行使価格や満期日との関係によって銘柄ごとに異なります。そのため、数日以内の短期間での急騰・急落を想定する場合と、数週間~数ヵ月単位での上昇・下落トレンドを想定する場合とでは選ぶべき銘柄が異なります。
短期間での急騰・急落を想定する場合
一般的にeワラントのコールとプットは他の条件が一定の場合、時間経過にともなって価格が減少していく特性(時間的価値の減少)があり、取引価格に対する影響は満期日までの期間が短かく、eワラント価格に占める時間的価値の割合が高いほど大きくなります。その反面、例えば株価が権利行使価格を越えるか超えないかの微妙な位置にあって満期日まで1ヵ月を切っているような銘柄は、コールの場合は株価が急騰すると、プットの場合は急落すると、eワラントの価格が大きく上昇することがあります。
この特性を活かして短期のハイリスク・ハイリターン投資を行ってみるのも一手です。具体的には、満期日までの残存期間が短く、上昇を見込むのであれば権利行使価格が現在の対象原資産価格よりもやや高めのコールを、下落を見込むのであれば権利行使価格が現在の対象原資産価格よりもやや低めのプットを選びます。想定どおり数日中に原資産価格の急騰・急落があれば、eワラント価格の大幅な上昇が狙える、という投資戦略です。方向性が分からない場合には、コールとプットを両建てて、数%の利益を目指すという戦術もあります。経済指標の発表や要人の発言など、重要イベントを控えているときに試してみるのも良いでしょう。
ただし、相場が大きく動かない場合は時間的価値の減少の影響が大きくなり損失となるのに加え、満期日に権利行使価格に未達であれば投資元本のすべてを失ってしまうことになるため、あくまでも短期間での投資に向いた手法です。利食いも損切りも早めに行うことがコツといえます。
数ヵ月単位の上昇・下落トレンドを想定する場合
上記のような銘柄は値動きは大きいですが、時間的価値の減少の影響も大きいため、中長期的に保有するには向きません。そのため、中長期の上昇・下落を想定する場合はワラントレバレッジ(実効ギアリング)が低い銘柄を選んでみてはいかがでしょうか。ワラントレバレッジが低い銘柄は、満期日までの残存期間が長く、コールの場合は権利行使価格が低い銘柄、プットの場合は権利行使価格が高い銘柄が該当します。
また、対象原資産は限られていますが、レバレッジトラッカー(プラス5倍・マイナス3倍)は、時間的価値の減少がなく、長期間の保有に適していると言えるかもしれません。
トレンド継続中は保有、終了後に売却とすることで、時間的価値の減少を比較的軽微に抑えながら、中長期的な対象原資産の価格変動による利益を享受することができるかもしれません。さらに長いトレンドに備えるのであれば、満期日の1ヵ月程前に一旦売却し、同じ対象原資産でより満期日が先に設定されている銘柄に乗り換える(いわゆるロールする)取引を検討してみるのも良いでしょう。
(eワラント証券)
* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。