ワンポイントアドバイス eワラントの売買価格差について 2020/01/10



eワラントの取引手数料は無料ですが、販売価格(お客様の購入価格)と買取価格(お客様の売却価格)に価格差(以下、売買価格差といいます。)があります。特に、短期間での投資を前提とした場合には、お客様の損益に占める売買価格差の比重が大きくなることが考えられるため、できることなら売買価格差が比較的小さいときに購入したほうがお客様にとって有利となるでしょう。

eワラントはマーケット・メーカーが値付けを行い、マーケット・メーカーが提示する価格で取引に応じるマーケット・メーク方式を採用しています。マーケット・メーカーはお客様の取引に応じて市場の内外で支払いに備えた取引を行っています。例えば、お客様がA株式のコールを購入した場合、マーケット・メーカーはA株式が上昇した際のお客様の利益確定売りに備える必要があるため、取引所でA株式を買いA株式の上昇に備えます。これをヘッジ取引といいます。

売買価格差はマーケット・メーカーのヘッジ取引に係る手数料など(これをヘッジコストといいます。)が反映され、変動します。例えば、国内株式や国内株価指数を対象としたeワラントは国内取引所の取引時間は主に国内の金融商品取引所(東京証券取引所など)でヘッジ取引を行っています。一方、国内取引所の取引時間終了後は、市場外取引または国外の金融商品取引所などで国内株式や国内株価指数のヘッジ取引を行うため、流動性の低さからヘッジコストが上昇します。そのため、特に国内株式を対象としたeワラントは一般的に国内の取引所の取引終了後に売買価格差が拡大します。

したがって、国内株式を対象としたeワラントを購入する場合は売買価格差が比較的小さい9:00から15:00の間(=東証の場中)に取引をすることで相対的に売買価格差を低減することができるでしょう。この時間帯に発注するのが難しいのであれば、取引終了時間の23:50から翌取引開始時間の9:00までの間に指値注文を入れておくのもよいかもしれません。取引開始後に販売価格が指値の価格を下回ればそのときの販売価格で約定し、指値の価格を下回ることがなければ約定しません。「この価格までであれば買っても良い」という価格を指値に入力すればよいでしょう。*
*ただし、相場環境の急変など、その他の事情で売買価格差が拡大する可能性がある点にはご注意ください。 詳細は外国証券情報をご確認ください。

(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。