プット・コールレシオがピークアウト!日本株相場は底打ちか? 2019/08/09



eワラント証券が公開しているプット・コールレシオとは、国内株及び国内株価指数を対象としたeワラントのお取引のうち、プット型(相場下落時に利益を狙うタイプ)とコール型(相場上昇時に利益を狙うタイプ)のどちらが売買されているかを示す指標で、プット型の売買代金をコール型の売買代金で割った比率です。コール型eワラントが多く売買されていればプット・コールレシオは低下し、逆にプット型eワラントが多く売買されていればプット・コールレシオは上昇します。

プット・コールレシオ
https://www.ewarrant.co.jp/tools/put-call-ratio/

プット・コールレシオが上昇するとeワラント投資家の中で弱気な投資家が増えてきたとされ(下落局面)、プットコールレシオが下落すると強気な投資家が増えてきた(上昇局面)とされます。この数値を下回ったら、この数値を上回ったらという判断基準はありませんが、以下のポイントが参考になるでしょう。

  • 相場の高値圏ではプット・コールレシオは低くなる傾向がある
  • 相場の底では、プット・コールレシオは急上昇し、鋭いピークを形成する傾向がある
  • 相場の転換点は、プット・コールレシオが反対に動き始めた近辺になることが多い

プット・コールレシオを投資に活かすのであれば、逆張り指標として使うことができるかもしれません。具体的には、以下のような投資戦略が考えられます。

  • プット・コールレシオが急上昇し、ピークをつけた ⇒ 相場の底値圏と判断し、日本株相場の短期的な反発を見込んで、満期までの残存期間が短く、権利行使価格が相場水準よりやや下のコール型eワラントを購入する
  • プット・コールレシオが低下し、0.1(又は0.15)を下回る値をつけた ⇒ 相場は過度に楽観的と判断し、数日~数週間中の下落に備えて、権利行使価格の低いプット型eワラントを購入しておく。現物株を保有している場合には、手仕舞いをする又は当該株式を対象とするプットを購入し株価の下落に保険を掛ける*
    *保有している株式を対象としたプット型eワラントの取り扱いがある場合

現在のプット・コールレシオを見てみると、トランプ大統領の対中制裁関税第4弾発動の意向を受けて相場下落への警戒感からプット・コールレシオは上昇8に入り上昇に転じ(=プット型の売買が増加)、6月6日の取引終了時点で0.63とピークをつけました。上記戦略に則るなら、日本株市場の短期的な反発を狙ってみるのも一手かもしれません。

(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。