「スプレッドeワラント」を使用した投資アイデア 2019/11/22



11月11日(月)よりeワラントの新商品としてスプレッド eワラント(以下、スプレッド)の取り扱いが開始されました。既存の金融商品では十分に表現することが難しかった「やや強気」「やや弱気」な相場観のときにも使いやすい商品です。今回のコラムはスプレッドeワラントの具体的な活用法についてご紹介します。

なお、スプレッドはeワラント証券の直接取引サイト『eワラント・ダイレクト』でのみお取引が可能です。eワラント・ダイレクトで口座開設をして、スプレッドを取引に活かしてみてください。
eワラント・ダイレクトの口座開設

●あまり動かない相場でもハイリターンを目指す
eワラント(コール・プット)のほか、株や投資信託などの多くの金融商品は相場が大きく上がる又は大きく下がらなければ大きなリターンを得ることはできません。一方、コールスプレッドは満期日の相場水準が権利行使価格以上であれば(プットスプレッドは権利行使価格以下であれば)、その水準によらず1ワラント当たり10円の満期最大受渡金(1000ワラント保有していた場合は1万円)が発生します。

その特性を活かし、10円の満期受渡金獲得を目指して、相場水準に近い権利行使価格(ニア・ザ・マネー)のスプレッドを買い付けておくという戦略が考えられます。コールスプレッドの場合は満期日の相場水準が権利行使価格以上(プットスプレッドの場合は以下)となれば良いので、相場があまり動かない相場でも10円の満期最大受渡金を獲得できる可能性があります。収益率でみれば、買付単価にもよりますが数十%~2倍程度の利益を得られる可能性もあるでしょう。

類似する商品としてはバイナリーオプションがありますが、バイナリーオプションが権利行使価格を境に受渡金の有無が決まるのと異なり、スプレッドは権利行使価格に到達しなくても一定の範囲(日経平均を対象とするスプレッドであれば250円)内であれば受渡金が発生します。権利行使価格に未達の場合でも収益を得られる又は損失を軽減できることもあるので、バイナリーオプションよりも安心して取り組めるかもしれません。

●相場が大きく下がらないと考えるなら
「直近で大きな上昇は考えにくいが、大きく下がることもないだろう」と考えるのであれば、権利行使価格が相場水準よりも低い(イン・ザ・マネー)のコールスプレッドを買い付けるという投資戦略が考えられます。

想定通り満期日までに権利行使価格を下回るような下落がなければ10円の満期最大受渡金(1000ワラント保有していた場合は1万円)が発生することになります。このような銘柄はすでに単価が高くなっているケースが多く、数倍を超えるような大幅なリターンは期待できないかもしれませんが、合計で数%~20%程度の利益を得られる可能性はあるでしょう。ただし、予想に反して権利行使価格を下回るような下落があった場合には損失が発生する可能性が高い点はご注意ください。

また、相場水準が権利行使価格を大幅に上回り、販売価格が10円を超えてしまった銘柄は、経済合理性を欠くため新規の販売を停止させていただきます(すでに保有されている場合の決済売りは可能です)。本戦略を試してみたいとお考えであれば、販売可能なうちの買付をご検討ください。

(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。