レバレッジトラッカーの特徴 2017/07/04



 東証の売買代金ランキングを見てみると、日経平均レバレッジETFが頻繁に上位にランクインしていることがわかります。日経平均レバレッジETFとは日経平均株価の変動率の2倍変動する仕組みになっているETF、上場投資信託のことです。レバレッジとはテコの効果のことで、小さな金額で大きな効果を得られる仕組みの金融取引や金融商品に使われます。日経平均レバレッジETFの場合は2倍のレバレッジが効いていることになります。

 日経平均レバレッジ・インデックスは、前の日の価格(基準価額)に対するその日の変動率(騰落率)が、日経平均株価の騰落率の2倍になるよう計算されます。そのため、2日以上経つと、単純な2倍にはならなくなる点には注意が必要です。そのため、レバETFは上げ下げを繰り返す相場では目減りしていくという特徴があります。

例 日経平均と日経レバETFの関係
日経平均株価:20,000円⇒21,000円(+5.00%)⇒19,000円(-9.52%)⇒20,000円(+5.26%)
日経レバETF:20,000円⇒22,000円(+10.00%)⇒17,811円(-19.04%)⇒19,685円(+10.52%)
(日経レバETFの価格が20,000円だった場合。手数料や信託報酬、日経平均株価と日経平均先物の乖離などは考慮せず)

 一方、eワラントで取り扱っているレバレッジトラッカーは、一定数量保有しているときの評価額が、変動幅のプラス5倍とマイナス3倍になるという商品設計になっています。そのため、相場水準が戻れば買取価格がほぼ元の水準に戻るようになってます。

例 日経平均と日経平均プラス5倍トラッカーの関係
日経平均株価:20,000円⇒21,000円(+1,000円)⇒19,000円(-2,000円)⇒20,000円(+1,000円)
日経平均プラス5倍トラッカー:20,000円⇒25,000円(+5,000円)⇒15,000円(-10,000円)⇒20,000円(+5,000円)
(買取価格で評価した2,000ワラントの保有評価額が20,000円だった場合。)

 ただし、レバレッジトラッカーの販売価格と買取価格にはスプレッドがある点にはご注意ください。また、レバレッジトラッカーの買取価格が一度でも1円を下回った場合、それ以後は対象となる原資産の価格に連動しなくなり、1円以下での固定価格による買取のみとなってしまう点にもご注意ください。

(eワラント証券)
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