ゴールデンウィーク前後のeワラント投資 2017/04/25



 間もなくゴールデンウィーク(GW)です。休み中は家族や友人で海外や行楽地へ旅行に出かけられる方も多いのではないでしょうか。しかし、旅行にばかり気をとられていると、「帰ってきたら想定外の事態となっていた」となってしまう可能性もあります。

 GW期間中は国内市場もeワラントの取引もお休みとなりますが、海外市場は休みではありません。そのため、GW期間中に外国為替相場や海外株式相場が大きく変動した場合、連休明けの相場が想定外の水準から始まることも考えられます。特に今年のGW期間中には、連邦公開市場委員会の政策金利発表や米国雇用統計などの重要な経済指標の発表が予定されていますし、中東情勢や米朝関係の悪化も懸念されており、例年以上に連休前後の価格変動リスクに警戒をしておいたほうがよいでしょう。eワラントを含めて、保有する金融商品のポジションを見直してみるのも一手です。

 とはいえ、価格変動の可能性があるということはeワラント投資の機会でもあります。GW前後でeワラント投資を考えるのであれば、以下のような投資戦略が考えられるでしょう。

1)ギャップアップまたはギャップダウンが発生する
一般にGW中は商いが細ることが多いため、需給のバランスが崩れ一方向に相場が大きく動くことが考えられます。休み明けの相場が現在の水準より上昇または下落すると予想できるのであれば、コールまたはプットをGW前に購入しておくのもよいでしょう。その際、1週間近く保有することになるので、時間経過によるeワラントの価値の減少の影響が比較的少ない、満期日までの残存期間が長い銘柄を選択するほうが効果的でしょう。
2)どちらかに大きく動く
GW中に相場の大変動があると思うけど上下どっちに動くかわからない、という方はニアピンの両端待ち戦略などが有効でしょう。両端待ち戦略とは、現在の相場水準から上下一定程度はなれた場所のピン価格の銘柄を購入し、ジッと待つというものです。一般にニアピンはコール・プットと比べて販売価格と買取価格の差額(売買スプレッド)が大きいですが、相場が大きく動いて一方のピン価格に近づくと大きな値動きを期待できるため、上昇した銘柄の利益で下落した銘柄の損失を相殺しても収支がプラスとなることがあります。
3)相場が動かない
外国為替相場も海外株式相場も小動きが続いた、または一時的に変動したが連休中に元の水準を回復したという場合には、連休明けの国内市場の水準は連休前と変わらない可能性があります。このシナリオを想定するのであれば、日経平均や米ドルを対象としたニアピンのうち、現在の価格に近いピンの銘柄を購入して値上がりを狙うことを考えてもよいかもしれません。

 いずれのシナリオを選択する場合でも、GW中はeワラントの売買はできないため、相場が予想に反した動きを示したとしても連休明けまで決済をすることができず、大きな損失を抱えてしまう可能性があります。GW前後のeワラント投資を行う場合には、管理可能な金額に絞って投資を行うことをお薦めします。

(eワラント証券)
* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、eワラント証券は一切責任を負いません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。