よくある質問「1ワラント当たりの原資産数って何?」 2017/05/16



 eワラントのお取引を始めると、避けては通ることができないものの1つにeワラント独自の用語があります。聞きなれないeワラント用語がお取引を始める際の壁になっている方もいらっしゃるかもしれませんが、いったん理解してしまえば大したことのないものばかりです。今回はeワラント用語の「1ワラント当たり原資産数」について解説いたします。

 eワラント用語集(https://www.ewarrant.co.jp/faq/?#f7)を見ると、「1ワラント当たり原資産数はeワラントがどれだけの原資産を対象としているかを表しています。例えば1ワラント当たり原資産数が0.001の場合、1,000ワラントが1原資産相当になります。・・・」とあり何だか難しそうですが、「1ワラント当たり原資産数」は簡単に言ってしまえばeワラントを小口化するための係数のことです。

 例えば、A株の市場価格が15,500円のとき、A株のコール型eワラントが権利行使価格14,000円だとすると、権利行使価格との差は1,500円(= 15,500円-14,000円)ですが、小口化のために「1ワラント当たり原資産数」を乗じたものがこのコール型eワラントの本源的価値となります。仮に、このA株のコール型eワラントの「1ワラント当たり原資産数」が0.005だとすると、差の1,500円×0.005 =7.5円がこのeワラントの「本源的価値」と呼ばれます。実際のお取引時には、この本源的価値に「時間的価値(対象原資産の価格が動いて差額が大きくなるかもしれないという期待分)」、及び「スプレッド」が加わってeワラントの取引価格になります。

 この「1ワラント当たり原資産数」を正しく理解することで、保有する株式の価格下落に対する保険としてプット型eワラントを用いる場合等に、どれだけの数量を購入すればよいかを算出することができます。例えば、市場価格15,500円のA株を200株保有していた場合に、15,000円以下の下落に保険をかけたいと思うのであれば、権利行使価格15,000円のA株のプット型eワラント(1ワラント当たり原資産数:0.005)を購入します。その際に購入するプットの数量を、200株÷0.005=40,000ワラントとすることで保有するA株全てに保険をかけることができます。

 なお、「1ワラント当たり原資産数」は株式分割等のコーポレートアクションで調整されることがあります。コーポレートアクションに伴いeワラントの条件変更が発生する場合は、eワラント証券ホームページにお知らせを掲載いたしますのでご確認ください。

(eワラント証券)
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