普通 2016/07/06



 料理好きな知人の一言。
 しっかり時間をかけて、「これは上手くできた」と自信作の料理を出して、
 「これ、普通においしいじゃん」
 と若い世代に言われてめげそうになったいう話を聞きました。

 ところが、若い世代の認識では、「普通においしい」は十分ほめている表現のようです。しかし、さらに探ると…

 「期待してなかったけれども、意外においしい」
 「見た目は悪いけど、味はまあまあ」
 「おいしいけれども、おいしい料理の中ではランクは下のほう」
 「それなりだけど、改善の余地がある」
 「驚くほど美味しいわけじゃないけど、まずいわけではない」

 と、概ね近い意味ではあるものの、使っている人たちの間でさえ用法に違いがあるようです。この類の「若者言葉」は、使っている世代が大人になるにつれ一般的な日本語として一部が残っていくのが常です。上述の「普通」は一般化しつつあるようなので、もしかしたら日本のあちこちで既に混乱を招いているかもしれません。

 例えば、「A社の今期の業績はどう?」と尋ねられて、「普通に儲かっているようっす」とかなら、まだ (@_@) ぐらいの反応で済むでしょう。しかし、「地味にヤバいっす」となると仮に好決算のつもりだったとしても、相当な経営危機なのかと誤解を招くことになります。

 特に、新興企業の経営者には若い世代や、年齢は不惑でも気が若い方が多いので、もしかしたら決算説明会などで聞き手とは異なる意図での発言をしていることも十分あり得ます。となれば、そのニュアンスを正しく掴めれば投資機会になるかも? 普通にムリぽ?

(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)
eワラント証券 チーフ・オペレーティング・オフィサー 土居雅紹(どい まさつぐ)